「食欲の秋」って言うじゃないですか。
「スポーツの秋」「読書の秋」って言うじゃないですか。
秋は過ごしやすくて、なんでも捗るって言うじゃないですか。
あのー、「食欲の秋だな!」って言う人は、年中食欲あるからね。
走る人は夏でも「うむ、スピード練習の時期だな!暑熱順化、暑熱順化!」ってなるからね。
じゃあ、「食欲の春」でもいいんじゃないか。
春が旬の野菜にはデトックス効果がある。冬の間に溜め込み過ぎたものを排出するためだ。
そこをもっと押し出していった方がいいんじゃなかろうか。
「読書の冬」でもいいんじゃなかろうか。
「芸術の夏」でもいいんじゃなかろうか。
そうしていろんな言葉と季節をどんどんくっつけていけばいいじゃないかと思ったんだけど、「男たちの春」だけはやめた方がいいと思う。
あと「秋なすは嫁に食わすな」って言いますよね。
これを「秋のなすはおいしいから、嫁に食わすのはもったいない」という意味で使っていることが多々あるようで。
でも、本当の意味は違って、「秋のナスは水分量が多くカラダを冷やすから、嫁(腹に子を授かっている)に食べさせるのはよくない」という、心配する言葉とも聞いたことがあります。
どっち。
もうさー、そういうことにならないようにハッキリ言おうよ。
「秋なすはうまいから嫁に食わすな」、「秋なすはカラダを冷やすから嫁に食わすな」
ハッキリ言おう。
「情けは人のためならず」
「情けをかけるのはその人のためにならない」っていう意味だと思っちゃうから、「人に情けをかければ自分が得する」ってハッキリ言おうよ。
言葉は額面通りに捉えるだけじゃいけないんだな。
そういえば昔、アルバイト先にきた男のお客さんに話しかけられたことがある。
「一緒に温泉行かない?」
言葉は額面通りに捉えちゃいけない。
「マッサージしてあげるからさ」
額面通りだった。
男たちの春。